猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

同族企業 ろくなもんじゃねぇ

さて、7月号の特集では外国人介護士をテーマにお届けいたしました。

http://liveupworks.com/

 

が、

早速水を差すようなニュースが飛び込んできました。

「外国人と違法な『奴隷契約』した介護企業、厚労省が本格調査へ」

http://irorio.jp/buraihameganeno1/20140715/148874/

概要は、大阪にある介護サービス会社が、雇用したフィリピン人介護士に対して月13回の宿直勤務や、万が一過労死した場合でも会社側に責任を求めないよう書面で書かせていたということです。ニュースのタイトルにある“奴隷”という言葉は決して言い過ぎではないと思います。

どんな会社なのかネットで調べたところ、社長、親元のグループ会社の会長、社長の計3名が全て同じ苗字だということがわかりました。顔写真も掲載されており、見た目からしてもこの3名は親族同士であるのは間違いないでしょう。

 

ハッキリ言いますが、経験上、このような「同族企業」でロクな会社はありません。

経営はすべて身内で行われ、当然のように上層部の間では「ビジネス上の付き合い」というより「家族」としての意識の方が強い。そのため従業員の幸福よりも自分たちの利益追求を重視する傾向にあります。

こういう意識のもとでは、会社の成長に必要な議論などが闊達になされている可能性は低く、その結果、非親族である現場職員とのヒエラルキーも大きくなり、何も言えない現場職員はますます劣悪な環境下で働かされ続けるわけです。もちろんこれは介護の世界に限った話ではありません。

企業に就職する際も、また家族が福祉・介護施設でサービスを受けるときも、会社概要を注意深く見た方がよいでしょう。そこに同じ苗字の羅列があったら… もうそれはブラック企業だと思った方がいいと思います(笑)。