猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

障害者と障がい者

前々回の日記で障害者雇用についてのお話をしました。

いま色々なメディアを見ていると「障害者」を「障がい者」と記述するメディアが増えてきていますね。

理由は「害」という字にマイナスイメージがあるから。そこを配慮してひらがなにしようという風潮が見られます。

私もかつて障害者支援の雑誌制作に関わったことがあるのですが、取材したある福祉機器関係者から、「ひらがなだろうが言葉自体が良くない」と、“障がい者”の表記すべて「ハンディのある人」に書き換えてくれという要請まで受けたことがあります。

しかし当の障害者の方たちにそのことについて聞いてみると、

「害という字があっても気にしない」

「ひらがなでも漢字でも構わない、みんな気にし過ぎじゃない?」

という意見がほとんどで、どうもメディア側の過剰な倫理観が先行している感が否めません。それでも一部の人権を声高に叫ぶ団体がまくし立てた背景もあるんでしょうが…

 

介護の世界でも、「後期高齢者」という言葉にマイナスイメージがあるから変更したいという気運が高まっていますね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00000090-mai-pol

日本では法整備の面で「65歳~75歳」と「75歳以上」に分かれていることが多いがゆえ、前期と後期という名称が付けられています。だから決して「後期」という名称がネガティブな意味合いを持っているとは私は思いません。

代案では「熟年高齢者」「壮年高齢者」などの名称も出ているみたい。まあ覚えやすくて親しみが持てるような名前ならば変更してもいいと思います。

 

ちなみに千葉県の森田健作知事は「青春高齢者」にする案を出しているとのこと。いくらなんでもそれは違うと思うんだ、うん。