編集後記~ 脱認知症の取り組み
5月号、特集ページは久々の更新となりました。
特集:高齢者の3人に1人が認知症になる時代。日常生活に取り入れるトレーニングで予防につなげる 介護の応援マガジン Live-up works
今回のテーマは認知症予防。少し前まで「認知症」は痴呆(つまりボケ)と言われており、一度患ってしまうと快方が望めるものではありません。なので認知症にならないためにはとにかく未病に徹するしかないのです。
今回特集で取り上げたレポートは、ブレインケア株式会社代表の山本さんのオファーにより実現したコラボ企画。同社は認知症予防を「知能・身体・食事・生活習慣」4つに分け、それぞれの分野で、日常生活の中で取り組める認知症予防方法を提案しています。
山本さんはもともとIT畑の出身ですが、認知症になった身内の介護を経験してブレインケアを立ち上げられたそうです。取材に先立ち山本さんと打ち合わせをしたのですが、その席で、家族に認知症の人がいた場合、被介護者と家族そして家族同士の仲までもがギクシャクするようになるとおっしゃっていました。また介護の世界では「尊厳」という言葉がよく出てきますが、「(認知症は)人の誇りを失わせてしまうもの」と語っていたのが印象的でした。なんとか社会の役に立ちたいという山本さんの熱い思いがとても伝わってきました。
会場になったイーライフ戸越店を運営する「株式会社早稲田エルダリーヘルス事業団」は、同じように山本さんの思いに共感し、1か月間セミナーの会場を提供してくれました。同社はリハビリ特化型のデイサービスであり、実際のイーライフ戸越店の利用者さんとその家族がセミナーに興味を持って参加してくれました。こういった良き理解者、協力者がいてこそ実現した企画であり、コラボレーションの力って本当にスゴいんだな~と実感しました。
また取材当日は理化学研究所の博士、食事メニューの監修をした(一社)日本予防医学栄養協会のスタッフ、早稲田イーライフとフランチャイズ契約をしているデイの経営者なども参加し多くの人がこの取り組みを注視している様子が伺えました。
起業して日が浅く、まだまだ小さな一歩かもしれませんが、今回のセミナーはいずれ社会を大きく動かす大きな布石になったのではないかと思っています。リブアップワーカーとしてもがんばっている人たちの手助けになれることはまだまだたくさんあるんだな。そんなことを実感し会場を後にしたのでした……
○ブレインケア株式会社
○早稲田イーライフ((株)早稲田エルダリーヘルス事業団)