ヒマな時間にYouTubeを観ることが多いのですが、最近、介護福祉士の子が開設しているチャンネルをよく観ます。
30歳少し出前の男性で、内容的には休日の過ごし方と自炊の様子がメインで、コンプライアンスの問題を気にしているせいか仕事に関する話はほとんど出てきません(当たり前か)。僕もよく料理をするので自炊の様子は何気に参考になります。
この男性はとても甘いマスクで、動画の撮り方や話の内容からすると、結構自分のルックスに自信を持っている子なんだと推測。フォロワーの数も多く、寄せられたコメントを見てみると「笑顔に癒される」「こんなイケメンがいる職場で働きたい」と某J事務所アイドルさながらの人気っぷりです。
ただ、よく目を通してみると、決して黄色い声ばかりでなく、「頑張るあなたに勇気をもらえた」「私も介護の仕事をしているけど一緒にがんばりましょう」といったコメントも散見されます。少し上の世代(とみられる)の女性からは「無理しないで体調に気を付けてね」、といったコメントも寄せられ母性本能をくすぐる要素もありそうです。
キツい勤務内容に加え、利用者からのハラスメント、加えてコロナ禍による感染への不安などこの業界のマイナス要素を挙げればキリがないですが、仕事の内容に一切触れることなく、こうやって大勢の介護士のモチベーションを上げることができるのだから、本当にすごい力なんだと思います。
まずは自分自身が救われていることやな
以前、Live-up Workerのインタビューで公益社団法人「日本駆け込み寺」代表の玄秀盛さんを取材したことがあります。そのとき玄さんから開口一番に出てきた言葉が「まずは自分自身が救われていることやな」だったことを思い出しました。つまり、どのような仕事でも、その人が元気に輝いて仕事に取り組んでいるのならば、本人はもちろん周囲にいる人たちにもそのエネルギーは波及される。場の雰囲気も良くなり、仕事も人生も豊かで充実したものになる、というところでしょうか。
この介護士YouTuberのチャンネルを観るかぎり、確かにナルシストだと感じるところはあるのですが、自分に自信があるからこそ、正々堂々と人前に出られる。そしてその姿を見た人たちに良い影響を与えられる。業界が健全で活気に満ちた状態でいるためには、このような草の根レベルの活動が実を結ぶこともあるんだな~と思った瞬間でした。