猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

2024年 マグロの初競り

2024年の幕開けは、元旦から能登半島が大きな地震に見舞われるという、悲劇からスタートしました。改めて、被害に遭われた皆さまにお見舞い申し上げると同時に、犠牲になった方々にお悔み申し上げます。一日でも早く日常生活が取り戻せるとようにお祈り申し上げます。

さて、このような被害の直後だったことで、毎年恒例となっている、豊洲市場のマグロの初競りは各社辞退するのかなと予想していました。結果は、すでにニュースでも報じられているとおり、大間産の一番マグロには1億1424万円の高値が付きました。キロ単価で48万円。去年の一番マグロがキロ17万円だったことを考えると、大幅アップです。

一部から「高値が出る初競りに参加するな」「その金を寄付に回せ」といった意見も聞かれましたが、これは買う側が去年の段階で決めていたことなので、実行に移すことには何の問題もありませんし、一企業の金の使い方に個人が口をはさむべきではありません。

 

ただね。落札者がコメントを求められた際、「少しでも明るい話題を」とか「被災者を勇気づけてあげたい」とか、取って付けたような美辞麗句は言わないでほしかった。家を無くし、家族や友人を亡くした人にとっては、マグロがいくらで売れたとか関係ないし興味もないから。単純に「毎年のことなので……」とだけ言えばよかったのではないでしょうか。