猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

児童相談所門前払いのニュースについて思うこと

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先日神戸で、夜間帯に助けを求めた小学生女児を児童相談所の職員が追い返すというニュースが報道されました。

https://www.fnn.jp/posts/00050360HDK/202002191905_livenewsit_HDK

かなり大々的に報道されてますね。個人的にこのニュースを見て問題と思ったことは、‟追い返した”以前に、”直接面と向かわず”にインターホン越しに事を済ませてしまったことではないでしょうか?

小学生の女の子が真夜中に助けを求め訪問してきたこと自体異常です。当事者でない僕から見ても切迫していたのがわかります。直接会って、顔色をうかがって、とりあえず話を聞く。万が一事件性があれば、そこで警察に行くように促すのが筋です。インターホン越しに追い返された女児の、突き放された絶望感を考えたら胸が痛みます。

特にビジネスのシーンにおいても、”まずは顔を合わせる”ことは重要だと考えます。仕事柄、編集プロダクションと付き合いのある僕ですが、担当者が代われば、どこかのタイミングであいさつに行くようにしています。海外や地方にいる人であるならば、電話やメールで済ませてしまうのは仕方ないことかもしれませんが、一度でも会えば距離が近づき、その後のビジネスも円滑に進めることができます(そうでない場合もごく稀にありますが…)。

今回対応したのは、ボランティアの非正規スタッフだったとのこと。使命感よりも、面倒なことに巻き込まれたくない気持ちが上回ってしまったのかもしれません。でも、それでは24時間体制にしている意味がありません。世の中に蔓延するSOSに対して、受け止めてあげられる人材が足りず、また教育も不十分なのでしょう。

今回のケースでは、とりあえず中に入れてお茶でも飲みながら話を聞いてあげる。虐待の根本的な解決にはならないものの、面と向かうだけでも、この女児の心の持ちようはだいぶ違ってきたはずです。誰かに話を聞いてほしくて来たわけですから。