猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

仕事

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先日の産経新聞の記事によると、2017年度新入社員を対象にしたアンケートの結果、仕事における「給与」よりも「休日」の方を重視する新人が多いことがわかりました。2004年度に調査を開始してから、休日が給与を上回ったのは初めてのことだそうです。

「給料より休日」初めて上回る 新入社員意識調査 私生活重視の「自分ファースト」 (産経新聞) - Yahoo!ニュース

なんかこんなことを書くと「ゆとり教育が~」とか言い出す人もいそうですが、こないだの電通の過労死事件に代表されるように、ブラック企業・ブラック体質がメディアでクローズアップされることが目立つようになった結果、就職を控えた学生たちが働くことへの恐怖を覚えるようになり、自然と自己防衛の意識が芽生え「給与<休日」という調査結果に表れたような気もします。

ブラック企業かどうかを計る基準に「残業」があると思います。入社前に契約書に目を通すことになりますが、そこにも一日の勤務時間はきちんと記されています。どうしても仕事が終わらない場合は残ってでもやらなくてはいけません。ただその仕事量が膨大なものになり、毎日の帰宅が終電もしくは電車がなくなりタクシーで帰宅するなど、明らかに個人が持てるはずの休息時間が逼迫し、最悪のケースでは休日も会社に出てこなくてはいけないケースもあります。

残業や休日出勤に手当が付き、働いた分がちゃんと給与に反映されるのならばまだマシでしょう。ひどいケースでは「裁量労働制」を言い訳に、鬼のような仕事を課して、残業代をまったく出さない会社もあります。

ただ仕事というのは必ずしも時間軸で管理できるものではありません。例えば工場でも、終業後床にねじ1本でも落ちていようものなら、血眼になって欠陥箇所を洗い出さなければ翌日の操業につなげられませんし、重大な事故を引き起こす可能性だってあります。残業代が発生する・しないに関わらず、休息が削られたとしても最後までやり遂げることが社会に対する責任です。

仕事って経験を積むほど色々なことが見えてくるようになり、自身のスキルが上がれば周りも認めてくれるようになります。ただそのためには、就職してからしばらくは社業に打ち込む時期も必要。もちろん悪質なブラック企業を厳しく取り締まることは重要ですが、仕事も始めていないうちから仕事重視かプライベート重視かを測りにかけず、まずは早く一人前になることを心がけてほしいと思います。