猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

政府「ホタテ食え!」。 でも値段は依然高いという事実

中国による日本の海産物の輸入禁止措置が発令されて早1カ月。たびたびニュースで取り上げられていますが、特に「ホタテ」へのダメージの大きさが注目されています。

これまでの中国(香港含む)への輸出品目を見ても、ホタテは他の魚介類を圧倒していることがわかります(詳しくは以下URL参照)。

https://www.foods-ch.com/shokuhin/1694493318325/

 

今回の輸入禁止措置を受けて、日本政府は慌てて販路拡大に躍起になっていますが、市井で暮らす我々にとって、その恩恵を預かっているとは言い難いもの。スーパーなどの量販店で生ホタテの貝柱を目にする機会はあるものの、一向に価格が安くなることがないからです。

考えられる理由は以下のとおり

 

1.消費者に届くまでの中間コストを削減できない

海で獲ったものが消費者の元に届くまで(サプライチェーン)に、加工、パッケージ、物流といった
コストが発生します。最近は産直で消費者に届ける販売方法もメジャーなものになってきましたが、基本的には水産会社を介して販売するため、そこでのマージンも発生します。これらの費用を考えると、極度な安売りによって最終的な生産者の利益が希薄になってしまうのです。

2.スーパーが安売りに消極的

他店より1円でも安く売ることに腐心している各量販店ですが、安値での販売期間が長くなると、いざ価格が戻ったときに消費者からクレームにつながる恐れがあるためです。一時的なクレームならまだよいのですが、安価に慣れてしまうと、価格が戻ったときの割高感からホタテ離れが起きることも考えられます。

 

現在、学校給食にホタテを使ったメニューを取り入れたり、ふるさと納税の返礼品にホタテを加えたりと、あらゆる施策で状況改善を図ろうとしています。欧州などの海外に販路を見出す動きもすでに始まっていますが、成功して軌道に乗るまでにかなりの時間がかかることでしょう。輸入・輸出の両面で「脱中国」を怠ってきたツケが一気に火を噴いたように感じます。

繁盛店のヒミツ

こないだ銀座の一等地にある某ラーメン屋(有名店ですがここでは店名を伏せておきます)に行った時の話。僕が高校生くらいのころから都内各地にあるラーメン屋で、やや空いていたこともあり久々に入ってみることにしました。

ラーメンが到着して、まずは一口。

ウン、美味い!!

 

 

エースコック「スーパーカップとんこつ味」と同じ味がして美味い!

 

この店、なかなか繁盛していて、銀座という好立地も手伝ってか外国人観光客の姿が目立ちました。それもそのはず。実は遡ること数日前に、某ハリウッドスターが来店し、お店で食事したときの様子を自らのSNSにアップしていたのです。ラーメンの値段は大体一杯1000円くらい。でも日本で生活する身としては、カップめんと同じ味がするなら、それを買って家で食ったほうがはるかに安上がりだよなぁと思ってしまいます。

僕が働く豊洲市場でも、やたら客が行列をつくる寿司屋があります。その店は、英語などに翻訳された外国人向けWEBサイトを持っており、来日する観光客に対するプロモーションもしっかりと実施しているようです。でもどの店も同じ市場内で魚を買っているわけで、この店が他と比べて格段に味が良いなんてことはありません。「空いているよその店で食えばいいのになぁ」と前を通るたびに思います。

「良いものを提供すれば必ず客は着く。繁盛する」という考えはもう古いのでしょうね。お店をオープンする前からの準備期間を含めて、成功するか失敗するかの勝負は始まっているのでしょう。


……でもホントにカップめんレベルの味だったな、この店(笑)

高校生のときバイトしていたガソリンスタンドの話

なーんとなくですが、高校生のときにやっていたアルバイトの話でもしようかと思います。(トップ画像はあくまでイメージで本文とは一切関係がございません)

高校生のころ、家の近所のガソリンスタンド(以下、GS)で約2年間ほどアルバイトをしていました。この会社はすでに廃業してかれこれ10年は経ちます。いい加減もう時効だと思うので、その店で起きた信じられないエピソードでも紹介していこうと思います。

無資格どころか無免許の高校生バイトに車の点検をさせる

このGSは各自にノルマがあって、それは社員だけでなくアルバイトにも同様に課せられていました。実はGSは、ガソリンだけを売っていても大きな利益にはならず、車検代行、エンジン周りの点検、タイヤやバッテリーの販売・交換といった作業を積極的に行って潤うのです。このようなガソリン販売以外での利益を「油外(ゆがい)」と呼んでいました。

このため、お客さんに対して積極的に「ボンネット内の点検いかがですか?」と声をかけるのが日常でした。通常、点検は自動車整備士が行うものですが、この店は平気で運転免許すら持っていない高校生にやらせていました。

ツケ払いをいいことに、無許可での交換、補充が横行

このGSは工業地帯にあったため、客の多くはトラックや営業車といった業務用の車で来る人ばかりでした。これら法人の顧客は、ガソリンを入れた際に逐次料金を支払うことはなく、後で店が一括請求する形を取っていました。

これをいいことに当時の店長は、客が店内で一服している際に、水抜き剤やラジエーター液の補充、ひどいときにはエンジンオイルの交換まで勝手にやる始末。客が戻ってきたときに「汚れていたので交換しときました~」と事後で断りを入れる光景を、僕は何度か目にしました。客も結局は自分のサイフから料金を払うわけではないので、そこまでうるさくは言わなかったみたいです。

エンジンオイルを交換せず、料金だけ請求

しかしある日事件は起きました。僕と同期で入ったアルバイトが、いつもの調子でボンネットを開けてもらいエンジンオイルの状態をチェックした結果、だいぶ汚れていたのでお客さんにその事を伝えたところ、「あれ、だって1週間前にここで交換してもらったばかりだよ!」と言われてしまいました。

慌てて店長が飛んできて、「すいません、コイツ(アルバイトの事)まだ慣れていないでの、オイルは大丈夫です」と言い、その場を収めたようです。実はオイル交換したのはまるっきりウソで、料金だけ請求して、交換日時のステッカーに交換日の日付だけ上書きをしていたのです。客が帰ったあと、バイトに「ちゃんと中(エンジン)見る前に、ステッカー確認しなきゃダメだろ!」なんて説教垂れていました。

 

当然、こんな悪事が長く続くはずなく、客が一人また一人離れていき、今から10年ほど前に廃業。僕が入った当時4店舗あった拠点も、最後は2店舗にまで減っていました。

昨今の自動車業界のニュースを耳にするたび、信じられない悪事が横行している現実を目の前に、怒りを覚えるのは無理ありません。それでもこんな経験をしてきた以上、デジャヴというか対して驚かない自分がいたりします。

エレベーターの開閉ボタン

エレベーターの開閉ボタン。瞬間的な判断で押すことが多いと思うのですが、ボタンの種類によって押し間違えることが多々あるように思います。

 

●ボタンの表示が「開」「閉」の場合

感じの部首が一緒なので字面的に似ている。視力が弱い人はとっさにどちらを押していいのかわからなくなる。

 

●ボタンの表示が、マーク「◁|▷」「▷|◁」の場合

これもわかりにくい。三角マークの向きを確認するのに一瞬考えてしまう。


一番判断に迷わないのは、やはり色分けではないでしょうか。エレベーターの場合、「開(ひらく)」の文字は緑色、「閉(とじる)」の文字は灰色が一般的かなと思います。

 

色での識別というと、信号機も三色で示していますね。これが同一色で「進」とか「止」とか文字で表記してあったら、交通事故は間違いなく増えるでしょう。以前テレビの番組で、公衆トイレの入り口にある、男性と女性のシルエットをあしらったマークの色を、男性用は赤、女性用は青に変えてみたところ、間違える人が続出したというデータも残っています。人間って結局、一番に「色」で判断する生き物なんでしょうね。

色盲の人に配慮した上で、エレベーターの開閉ボタンはきちんと色で判断できるユニバーサルデザインに統一したほうがいいと思う今日このごろ。後から乗り込んできた人のためにとっさにボタンを押したら、間違って閉めるを押して挟んでしまったら気まずいでしょう(汗)。

カラオケでよく見かけるあの建物が…

普段の犬の散歩の何気ない日常風景。ずっと気付かなかったのですが、ずっと視界に入っていたあの建物が解体されているではないですか!

 

建物の名前は「晴海客船ターミナル」。国内外から来る客船の発着場として、またはテレビドラマや特撮物の撮影スポットとして定着していた場所です。

僕はよくカラオケに行くのですが、カラオケの映像シーンでよく目にしていたので、それの印象が強いです。

 

バブル経済が終わりを告げようとしていた1991年に竣工。建物の老朽化に加え、客船の大型化。近隣の青海に「東京国際クルーズターミナル」が開業したことなどが重なり、今年2月にはすでに閉業していたようです。

遠くから眺めていただけで、実際に利用したことは一度もないのですが、見慣れた建物がまた一つ消えていくのは、なんともさみしいものですね。

電子マネー、種類多すぎ

私「支払い、楽天Edyでお願いします」

店員「あ、すみません、ウチEdy使えないんですよ」

 

上記やりとりをこの2~3年で何回したことか。

もしくは……

 

私「Edy使えますか?」

店員「大丈夫ですよ! 」

私「あれ、読み取らないですね」

店員「あ、iD(アイディ)じゃなくて、Edyですか? それなら使えません」

 

こんな調子。

楽天Edyは、代表的なところだと、AEON(イオン系)店舗、スタバやドトールなどのコーヒーショップ、NewDaysなど駅構内にあるJR系店舗が軒並み対応していません。

それなら他の電子マネーにすればいいじゃん、と思うかもしれませんが、最寄りのスーパーの会員カードが楽天Edyと一体になっているので、できればこの1枚で済ませたいと思っています。

いずれにしろ楽天もっと頑張れよ! そして電子マネー種類多すぎじゃね? という愚痴でした。

居酒屋

最近家に居づらいと感じることが多くなりました。年齢的なものなのかな…?

そんなこんなで、都内をぶらっとしながら、居酒屋などで軽く食事をして帰宅するというルーティンができつつあります。

そんな中、読んだ一冊『超・居酒屋入門』(太田和彦新潮文庫)。
https://www.shinchosha.co.jp/book/133334/

 

酒好きの著者が、おすすめの居酒屋の紹介にはじまり、好きな酒と肴、店内での振る舞いといった作法的なことを綴ったエッセイです。たいていこういう本は、独断と偏見に満ちた、説教臭い内容になりがちですが、それでも本格的に一人飲みを始めた僕にとって、モチベーションを上げるにはぴったりな内容でした。

筆者は、いわゆる「赤ちょうちん」の居酒屋好きで、文中に都内のオススメ店をいくつか挙げています。

この文庫本が発行されたのは2003年(平成15年)。書かれたのはそこから遡ること5年前の1998年なので、今から25年前の情報になります。全店制覇したいと淡い期待を抱いたのですが、さすがにもう何店舗かは潰れているだろう…  そう思って検索したところ、なんと全店舗が営業中!!中には代替わりした店もあるようですが、 コロナ禍を乗り越え、しっかりと営業を続けていることに不覚にも感動を覚えました!

酒や料理のクオリティ、値段など魅力はいくつもあるのでしょうが、口コミサイトを見る限り、やはり長い歴史により醸し出された、‟居心地よい空間”をお客さんに提供できているのが、商売繁盛の最大の秘訣なのではないでしょうか。「2年続けば良い方」と言われる昨今の飲食業界。これは昨日今日オープンした店には決してできないものです。

この本を読んだ後、森下(江東区)の「山利喜」に早速お邪魔しました。10年ほど前になりますが、秋葉原の「赤津加」にも行きました。山利喜は開店20分前に行ったところ、すでに15人くらいの人が列を作って待っていました。メニューは、チェーン店系の居酒屋と比べてはるかに少ないのですが、料理の質は最高。看板メニューである牛モツを使った「煮込み」は、間違いなく過去に食べた店の中でもナンバーワンですね。

人気店だけに、気軽にフラっと立ち寄れる感じではなくなってしまったでしょうが、皆さんの町にも隠れた名店はあるはず。別に赤ちょうちんでなくとも、ワインバルや町中華だってよい。そんなステキな飲み屋を見つけてみませんか?