猿一匹 酔って候

Live-up Works(リブアップ・ワークス)主宰、大西啓介のブログ。2012年からフリーライターとして活躍。企業のPR媒体から、ごみ、リサイクル問題、老人福祉などの分野をメインに取材・執筆活動を行う。現在は東京都豊洲市場に出入りして水産分野でも活動中。

「かみつきばあちゃん」で何も学ばず大人になった

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大人買い」なんて言葉がありますが、最近このBACARDIのモヒートを買っています。
実はただいまキャンペーン中で、抽選で折りたたみのアウトドア用チェアが当たります。このチェアでもよいのですが、6口(ボトル6本分)応募すると応募者全員にサーモマグが当たります。どちらかと言うと、このサーモマグが欲しい(笑)。てなわけで、あと3本、大人買いしてマグをゲットしてやろうと思います。

僕の世代だと、この手のキャンペーンで思い出すのが「かみつきばあちゃん」シリーズ。「かみつきばあちゃん」は、三菱鉛筆のシャーペン芯を買うと当たるオマケで、200円(300円のもあったみたい)の商品を一つ買うと一回くじが引けて、「あたり」だと「かみつきばあちゃん」がもらえます。

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「かみつきばあちゃん」は、老婆の二頭身キャラの消しゴム(ただし「キン消し」同様、文字は消せない)で、入れ歯の部分にペンを通して遊ぶことができます。いま冷静に考えると、なんでこんなモノが欲しかったんだろうと思いますが、子どもだった当時、これがどうしても欲しくて、少ない小遣いをシャーペンの芯に散財したのを思い出します。そして自宅には、決して勉強量と比例することのないシャーペン芯の山が、ゴロゴロ転がっていたものです。

記憶が確かならば、当たる確率は大体50%ほど。200円使って外れた日には涙目で、
翌月の小遣い日に捲土重来を期すのでした。

ちなみに同社は毎年違ったオマケを付けるキャンペーンを展開していて、個人的には「どんどん消しゴム」と「覆面のりダ!」が思い出深いです(詳しくは以下HP参照)。

まあ、コロナ禍での巣ごもり需要から、人々のモノに対する購買意欲が上がっていると聞きます。30年ぶりのささやかな大人買いをどうか温かく見守ってやってください(笑)。

 

三菱鉛筆HP「懐かしのオマケ図鑑」
https://www.mpuni.co.jp/special/gallery/index.html

100歳の誕生日

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新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、1月3日は僕の祖父の誕生日。僕が中学2年生のときに他界しているのですが、もし生きていたら100歳の誕生日を迎えたことになります。

亡くなる数年前に脳出血を起こしてしまい、その後リハビリを重ね、大好きだったお酒も絶ち、順調に回復してきました。しばらくの間、気分転換も兼ねて我が家で暮らしてもらうことになりました。

そんなある日、TVでアニメを観ていてなかなか風呂に入らない僕に対して、「啓介、お風呂できたぞ。入ってきな」と繰り返す祖父。「ちょっと待ってよ、いまいいところだから」と断ると、そのまた数分後に同じことを繰り返す。そのうち僕がキレてしまい。「うるさいな! 後で入るって言ってんだろ!」と祖父を怒鳴りつけてしまいました。

孫に怒鳴られたのがショックだったようで、急にシュンとして、そこから何も言わなくなりました。

その後、杖を突きながら歩けるまでに回復し、入院中だった祖父の兄の見舞いを一緒に行くことに。怒鳴ってしまったことを本当に申し訳なく思っていた僕は、そのときに謝ろうと思っていましたが、なかなか切り出せず、大した会話も交わせないまま途中駅で別れました。これが永遠の別れとなることも知らずに。

今思えば、同じことを繰り返し言うのは脳血管性認知症の症状だったと思います。でも当時そんな知識もなかった。仕方なかったとは言え、謝罪できなかったのは本当に心残りなんです。

今の元気な高齢者を見ていると、享年71歳は早世だったと思います。戦争も含め本当につらい時代を過ごし、今日の私たちが平和に暮らせる日本の土台を作ってきた世代。許されるのならば、改めて伝えたい。「ごめんなさい、そしてありがとう」と。

五感で感じる回想法

認知症の進行緩和に効果があると言われる「回想法」。NHKでは過去の懐かしの映像を
集めたコンテンツを提供中です。

回想法ライブラリー(NHKアーカイブス
https://www.nhk.or.jp/archives/kaisou/

こういったコンテンツは、当然目で見て(視覚で)当時に思いを馳せることになります。個人的な意見ですが、視力が衰えている高齢者も多くいることから、「視覚」だけに頼らないコンテンツもあったらよいな、と思います。

人間は、視覚のほか「聴覚・嗅覚・味覚・触覚」を含めた五感が備わっています。
せっかくならばそれらをフルに活用したいところ。

 

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突然ですが、上の写真は伊豆近海で獲れたキハダマグロのブロック。もちろん天然物です。

刺し身で食べたら、なんだか小さいころに食べた「懐かしさ」を感じることができました。トロの部分は少ないですが、回転ずしで出てくるような養殖物特有の匂いも感じない。

これも、嗅覚・味覚で感じる「回想法」なんだなと実感しました。コロナ禍のいま、マスクの常時着用は避けられない状況で、人間にとって大切な五感を育む上で大きな障壁となっている気がします。特に子どもたちは、大人ではわからないようないろいろなモノを吸収しますからね。早くコロナが収まって、“こころ”がしっかり育まれるような環境に戻れるよう願います。

手帳

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フリーランスの仕事を始めた2012年以来、手帳を持ち続けています。

最近はスマホや携帯タブレットでスケジュール管理をするのがスタンダードになってきていますが、僕は一貫して手書き。そして「高橋書店」の手帳一筋。

酒は温めの燗がいい

肴は炙った烏賊でいい

手帳は手ごろな高橋がいい

仕事もプライベートでの予定もコレ一冊に書き込んでいますが、コロナ禍になってからというもの、取材や人と会う予定がめっきり減ってしまい、中身が真っ白。丸々1か月何ひとつ文字が書いてない月もあったくらいです。

10冊で10年間分。たまに過去の手帳を見返してみると「ああ、あのとき懐かしいな」「みんなで旅行に行ったな」など、過去を振り返ることができる。「記録」として残っているので、リマインダーとしても役に立つし、話のネタにもなりますしね。

新型コロナの新型株のニュースは気になりますが、緊急事態宣言も解除されて、来年の手帳は僕の悪筆でもう少し汚くなりそうです。さて、来年は何色の手帳にしようかな?

 

フツーです

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先日、ちょっと気になる芸能ニュースを目にしました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8743e4f6e930f3494f18d027b6456b99f81b4aab

ゴッホより~、普通に~、ラッセンが好き~」という持ちネタでおなじみの永野。
記事を読むと、この「普通に」という一言が本家(?)ラッセンは気に食わなかったもよう。

この記事を読んで、昔かつての上司とのやりとりを思い出しました。

大西「あそこのカレー屋行きましたよ!」
上司「おいしかった?」
大西「はい、普通においしかったです」
上司「『普通』ってことは、そこまででもないってことだね

自分は「普通に○○」(おいしい、かわいい、など)は立派な誉め言葉だと認識していました。でも上司の意見を聞いて、あくまで「普通」の域を抜け出せてはおらず、決して「良い」というニュアンスは含まれないんだと痛感しました。つまり「普通」は通信簿の5段階評価で言う「3」。オール3の通信簿を持ってきても、そりゃ親は誉めてくれないですよね。

その日以来、うかつに「普通に」は使わないよう心がけていますが、クセなのかどうしても出ちゃうんだよなあ。

余談ですが、その上司はデザイナー畑の人なのですが、「ラッセンの絵は好きじゃない」とハッキリ言ってました。

広告に与えるべき議論の時間

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最近、“炎上”ブームというか、他人の行動やSNSなどの投稿内容にむやみやたらに噛みつく人が増えてきたと思います。新型コロナウイルス感染拡大のせいもあってか、とにかく心に余裕がないような気がします。

広告についても、その内容にクレームが入ると、企業側が広告の即時取り下げ→謝罪という一連の流れがパターン化してきました。

写真の品川駅のデジタルサイネージ広告もその一つでしょう。

「今日の仕事は、楽しみですか。」

確かに写真を一瞥するだけでは、他人行儀で冷たい印象を受けます。実はこれ、数秒ごとにディスプレイが切り替わる仕組みになっていて、前後のコピーやボディ文も含めて一つの広告として完成しているものなのです。ところがこの1枚の切り取りを見ただけで「誰もが仕事を楽しいと思っているわけじゃない」「辛くても頑張っている人の心情を逆撫でしている」といった意見が相次いだため、即座に掲載を打ち切り、広告主は謝罪に追い込まれたそうです。

これ以前にも、視聴者などからのクレームが原因で、掲載取り下げの憂き目にあった広告は数多く存在します。僕もかつては広告業界にいたからこそ思うのですが、とりあえず、しばらくは掲載を続けて世間の反応を見ることが大事だと思います。

さすがに、差別的な内容や特定の個人を攻撃するような表現はNGですが、クレームと同時に、何かしら肯定的な意見が聞こえてくる可能性だってあります。これだけSNSが発達した現在だからこそ、水面下の各所で広告の内容に関する議論がなされてもよいはずです。複数の意見が織り交わることで、広告もまた違った見え方ができますし、何より社会に対してメッセージを投げかけた企業(広告主)のプレゼンス向上につながるような気もします。一定期間を経て、改めて掲載を続けるにふさわしくないと判断した時点で掲載を取り下げればいいでしょう。

企業もマイナスイメージを持たれたくない気持ちはわかりますが、「企業からのメッセージ」として広告を出稿しているのだから、その内容に責任は持つべき。もしかしたら、後世に残る意味のある広告としてのポテンシャルを秘めているかもしれない。そんな名作が、右に倣えの事なかれ主義に押しつぶされ、即座に世から消えていくのは非常にもったいないことだと思います。

納得いかない評価

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遅ればせながら、昨日新型コロナワクチン2回目の接種を終えてきました。住まいのある江東区では結局予約が取れず、お隣・中央区の整形外科で接種することになりました。職場の人からの紹介で申し込んだのですが、枠は毎週水曜日に5人だけ。何とか滑り込むことができたのですが、おそらく「整形外科」というのが盲点で、この病院で予防接種を受け付けていることがあまり知られていなかったのが、スムーズに予約を取れた要因だと思います。

予約する前に病院の場所等をネットで調べたのですが、Googleの星の評価がありますよね。そこの病院は院長先生の評判が良く、おおむね評価は高かったもののいくつか低い星の数を付けているユーザーもみられました。気になったので、一応目を通してみると、低評価の原因は以下の2通りに大別できました。

・受付などスタッフの態度が良くない
・いつ行っても混雑していて待ち時間がかかる

スタッフの態度に関しては、病院側の教育の問題だとは思いますが、「待ち時間が長い」という理由だけで低評価を下す人の心理がわかりません。確かに決まった時間に予約していって待たされたら、誰もが良い思いはしないでしょう。ただ病院である以上、前の患者の処置が終わらずに次の患者に移れるわけがない。レストランのように「すみません、お時間になりましたので」と帰りを促すことも当然できませんよね?

病院は混んでいて当たり前。その原因を作っているのは患者一人ひとり。それで病院自体の評価を貶める投稿をするなんてもってのほか!

病院を利用する人。Google評価を参考にする人。一定のリテラシーを持って賢くならないとダメですよね。空いている病院があったら逆に怖いくらいですよ。